珈琲焙煎所 旅の音

京都左京区の住宅地の中にポツンとある小さな焙煎所の物語。

農園から見るコーヒーの世界

 

今月20日に、LIGHT UP COFFEEより
林さんをお迎えして、今年の夏に彼女が訪れたインドネシア、バリ島のコーヒー豆の産地報告会を旅の音で開催しました。

 

現地の映像を流しながら林さんのお話を聞きに、30人弱の人が旅の音に集まり、当日は大盛況となりました。

 

私も訪れたことがある「コーヒー農園」と、今回の映像でみる農園はまた違った印象を受けました。

 

まず設備。精製に必要であろう水路や機械がほぼありませんでした。

 

水洗式の精製では、まず摘んだコーヒーチェリーを選別して小さなバケツで手洗い、そして果肉を剥きます(パルパーと呼ばれる果肉を削ぐ機械)。



発酵が終ると、豆を水洗いをするのですが、なんとザルに豆を擦り付けてゴシゴシ手で洗います。

通常の農園は大きな水槽の中で洗ったり、機械で洗ったりするのですが、ここでは全員でバケツを持って洗っていました。

 

これだけで何時間もかかる大変な重労働です。

 

洗い終わったコーヒー豆は乾燥ベッドに薄く広げられます。通常は2週間ほどで乾燥は終わるのですが、今年は悪天候で1ヶ月かかっても乾燥せず、品質は悪化したということです。

 

 

気候変動という大きな障害と、農業の大変さをひしひしと感じました。

 

その1つ1つの問題に対策を打ち、何年クオリティを少しずつ上げていく農家さんの地道な努力があり、高品質のスペシャルティコーヒーは日本へ出荷されます。

 

この「クオリティを上げる」事が本当に難しいのです。

 

日本の僕たちロースターが求める味と、現地での作りやすさ、現地の人の今までの価値観、伝統を踏まえて農業を支援することは、細かくコミュニケーションをとって同じベクトル、同じ思いで味作りに励む必要があります。

 

それにはきちんとした人件費や対価を払う必要があります。ですが、対価を払えば美味しいコーヒーを作ろうとしてくれるかというとそう簡単にはいきません。

 

一度訪問して農業支援をしたとしても、次行った時にまた元どおりになっていた なんてことも珍しくないのです。

 

現地の人の生活バランスと味の追求を同時に進めてこそ、美味しいコーヒーに近付いていくのです。


農園から見るコーヒーの世界を覗いてみるとまず「農業」の現場が見えます。

 

林さんも農家さんとのコミュニケーションの難しさを語っておられ、僕も訪問した時に同じような事を感じました。

 

しかし、コミュニケーションを細かくとってお互いが信頼関係ができた時、「こんなコーヒーが欲しい」という目標に向けて、共に進む事が出来ると思っています。

 

「ダイレクトトレード」

フェアトレード

 

 

言葉だけひとり歩きしていいように使われていますが、その言葉の中に生産地の想いは反映されているのでしょうか。

 

美味しいコーヒーには、何故美味しいのか生産地に1つ1つストーリーが必ずあります。

 

そのストーリーを来年も多くの方に伝えて、丁寧に焙煎していこうと、改めて思う機会となりました。

 

 

 

林さんどうもありがとうございました!

現地での詳しい体験談も、ライトアップコーヒーで是非聞いてみてくださいね。